1才頃になると、ほぼ大半の栄養を離乳食から摂るようになります。
口の動きも安定し自由自在に動かせるようになりますが、まだかむ力はまだまだ十分ではありません。色々な食べものを上手に食べるためにはかみ潰す力に加えて、食べ物の形態に合わせてかみ方を変える調整力も必要です。そのため、さまざまな形態の食べ物を与え、色々な種類の食べ物が食べられるようにしてあげましょう。またこの時期は子供が自分で食べられるような手づかみで食べられるものを用意してあげましょう。こぼしたり汚したりしますが、赤ちゃんが自分で食べることを中心にし、親はあくまで補助役に徹することが大切です。手づかみ食べを十分にさせることが、今後スプーンやお箸を上手に使う基本となります。
1才を過ぎても、離乳食の味付けは薄味にすることが大切です。大人の食事は子供には濃過ぎますので2倍以上に薄めて与えてあげましょう。一度濃い味に慣れてしまうと薄味の食事をたべなくなってしまうので注意しましょう。
また、1才を過ぎれば牛乳を飲んでもかまいません。コップでミルクや牛乳を飲ませ、哺乳瓶は卒業するようにしましょう。
注意食材
次のものは、ボツリヌス症予防のため1歳未満の乳児には与えないでください。
- ハチミツ、ハチミツ入りの飲料やお菓子など
- 黒砂糖
- コーンシロップ
- 土壌で育ち、洗浄や皮むきが不十分な食事(例:土がついたままの野菜やイモなど)
ナッツ類は、砕いたとしても気管支に入り誤嚥の危険性があるため、5歳頃までは与えないようにしてください。
離乳食完了期・ぱくぱく期(1才〜1才半)にステップアップする目安
1才頃を目安に離乳食・完了食へ進めます。
離乳食・完了期にステップアップの目安
- 生後12ヶ月頃
- 朝昼夕の3食がしっかり食べられている
- バナナぐらいの固さのものを、口をリズミカルに動かして食べている。
離乳食完了期・ぱくぱく期(1才〜1才半)の
1日のスケジュール
※ 朝ごはんが遅い場合は、午前のおやつはいりません。
朝 | AM10:00頃 | 昼 | 午後 | 夕 |
---|---|---|---|---|
離乳食 | 間食 や 牛乳 | 離乳食 | 間食 や 牛乳 | 離乳食 |
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ポイント
- 牛乳を飲んでもOKになります。
- 離乳食3回 + 間食2回が基本です。
- 幼児は胃の容量が小さいので、1日1〜2回の間食が必要です。芋や果物、乳製品など、朝・昼・夕で補えなかった食材にするといいでしょう。
- 朝ごはんが遅い場合は、午前のおやつは不要です。
水分補給は、湯ざましや薄めた麦茶などにしましょう。
※ 普段は果汁やイオン飲料を与える必要はありません。
離乳食完了期・ぱくぱく期(1才〜1才半)の進め方
離乳食の1回あたりの目安量
働き | 食品 | 目安量(g) |
---|---|---|
力や体温になる | 穀類 | 軟飯 90g(こども茶碗約 1杯弱) ごはん 80g(こども茶碗約 8分目) |
からだの調子を整える | 野菜・いも類・海藻類・果物 | 20 〜 30g |
からだを作る | 【1回にいずれか1つとする場合】 魚(白身魚 → 赤身魚 → 青背魚) 肉(ささみ肉などの脂肪分が少ないもの) 豆腐 納豆 全卵 乳製品(牛乳・無糖ヨーグルト・チーズ) | 1/3切 (15g 〜 20g) 15g 1/4丁(50g 〜 55g) 1/2 〜 1/2強 (20g 〜 22g) 1/2 〜 2/3個 100g(※) |
※ チーズは塩分や脂肪分の少ないものを使用。
ポイント
- 手づかみ食べを十分にさせましょう。
- 前歯でかみ切って歯ぐきで噛む練習が大切です。
- 鉄も不足しやすいので、赤みの魚や肉など鉄分豊富な食品をメニューに取り入れましょう。
- 大人の食事から取り分けることができるようになりますが、大きさは1cm弱程度で、味付けは濃くならないように気をつけましょう。
そろそろ離乳食完了期・ぱくぱく期(1才〜1才半)の完了、そして幼児食へステップアップ
- 3回の食事をきちんと食べ、必要な栄養の大部分を食事から摂れている。
- 前歯で食べ物を噛み切り、歯ぐきで噛んで食べられる。
どんどん食べる子、ゆっくり進む子と個人差があるので、それぞれのペースで完了期を決め1才半までには完了しましょう。