生後5〜6ヶ月頃から1日1回の離乳食を始めましょう。
離乳食開始後の最初の1ヶ月は、飲み込むこと、食べ物の舌ざわりや味に慣れるための期間です。食べることも、口にする食材も初めての経験ばかりなので、離乳食にチャレンジする赤ちゃんを励ましながら、離乳食を楽しんでもらえるように工夫しながら始めるといいでしょう。
注意食材
次のものは、ボツリヌス症予防のため1歳未満の乳児には与えないでください。
- ハチミツ、ハチミツ入りの飲料やお菓子など
- 黒砂糖
- コーンシロップ
- 土壌で育ち、洗浄や皮むきが不十分な食事(例:土がついたままの野菜やイモなど)
牛乳は離乳食初期では使わないでください。
硬い豆やナッツ類(枝豆を含む)は、砕いたとしても気管支に入り誤嚥の危険性があるため、5歳頃までは与えないようにしてください。(※1・※2)
※1 食品による子どもの窒息・誤嚥(ごえん)事故に注意!―気管支炎や肺炎を起こすおそれも、硬い豆やナッツ類等は5歳以下の子どもには食べさせないで―
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/
※2 枝豆や大豆、ナッツ 食べる時に気をつけたいこと
https://boshieiyou.org/mamenojikoyobou
離乳食を始める目安
体調や機嫌が良いときに!
離乳食開始のサイン
- 生後5、6ヶ月である
- 首が座って、支えがあれば座れる
- 授乳のリズムが決まってきた
- 大人が食べている様子に興味を示す
- 唾液の量が増えてきた
- 唇にスプーンをあてても嫌がらない
1歳ぐらいになると、赤ちゃんはおっぱいや育児ミルクからの栄養だけでは足りなくなってきます。5~6ヶ月ごろから離乳食を始め、食べることに少しずつ慣れていくことで1歳近くになったときに必要な栄養をほぼ食べ物からとることができるようになります。遅くても6ヶ月のうちには離乳食を始めましょう。
離乳食初期 ・ごっくん期(1回食|5〜6ヶ月)の
1日のスケジュール
※ ( ) はミルクの目安量
AM6:00頃 | AM10:00頃 | PM2:00頃 | PM6:00頃 | PM10:00頃 (寝る前) |
---|---|---|---|---|
母乳やミルク (180ml-200ml) | 離乳食 + 母乳やミルク (140ml-180ml) | 母乳やミルク (180ml-200ml) | 母乳やミルク (180ml-200ml) | 母乳やミルク (180ml-200ml) |
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ポイント
- 起きる時間を一定にします。
- 授乳・離乳食の間隔は3〜4時間おきが目安です。
- 離乳食は午前中がおすすめ!(何かあっても病院へすぐに相談できる時間帯)
- 母乳・ミルクは離乳食の「後」で飲みたいだけ飲ませます。
水分補給は、湯ざましや薄めた麦茶などにしましょう。
※ 普段は果汁やイオン飲料を与える必要はありません。
離乳食初期 ・ごっくん期(1回食|5〜6ヶ月)の進め方
離乳食初期・ごっくん期に使う食材の種類
( I ) 穀類 | ( II ) 野菜・果物 | ( III ) タンパク質の多い食品 |
---|---|---|
つぶしがゆ(10倍がゆ) じゃがいも さつまいも | にんじん かぼちゃ ほうれん草(青菜) トマト パプリカ 玉ねぎ かぶ 大根 キャベツ 白菜 ブロッコリー りんご みかん いちご 桃 バナナ | 豆腐 きな粉 白身魚 卵黄のみ(卵白はNG) 豆乳(無調整) 育児用ミルク |
離乳食初期・ごっくん期に与える食材の形状
離乳食初期の食材の形状は、そのまま飲み込めるよう、なめらかにすりつぶした状態(ポタージュ)が理想です。プレーンヨーグルトのように、滑らかでポッテリした形態が飲み込みやすくおすすめです。
すくって傾けると、ぽたぽた垂れるくらいがいいでしょう。
( I ) 穀類 | ( II ) 野菜・果物 | ( III ) タンパク質の多い食材 |
(例)10倍がゆ | (例)にんじん | (例)豆腐 |
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離乳食初期・ごっくん期の1回の目安量
1さじ(小さじ1 = 5ml )から始め、毎日少しずつ増やします。
ステップ 1
初めての離乳食はすりつぶした10倍がゆからスタート
最初に与えるのは、アレルギーの心配が少なく消化吸収のよい米がゆがおすすめ。
赤ちゃんにとって離乳食は舌ざわりも、味も、形態も全て初めての経験なので、大人の想像以上に緊張するもの。おかゆを見せながら「おかゆさんよ〜」、「おいしいよ」など話かけながら安心させて与えましょう。
初日は1さじから始め、毎日少しずつ増やします。米がゆに慣れたらじゃがいもやさつまいも等も与えます。新しい食材を与える時は、1日1種類にし、1さじから始めましょう。
ステップ 2
ゆでてすり潰した野菜もプラス
米がゆに慣れたら、野菜をプラスしましょう。
初めての食材は1さじから始めて様子を見ながら少しずつ増やし、慣らして行くのが基本です。問題がなさそうなら次回は量を増やして与えます。
ステップ 3
たんぱく質も少量からチャレンジ
米がゆと野菜に慣れたら、たんぱく質をプラスしましょう。アレルギーを起こしにくく、脂肪が少なく消化吸収のよい豆腐がおすすめです。
初めての食材は1さじから始めます。問題がなさそうなら次回は量を増やして与えてみましょう。米がゆ、野菜、豆腐など3種類の食材に慣れてどんどん食べる赤ちゃんなら、豆腐の次に白身魚を試すなど、使ってもよい食材を少しずつ取り入れてみましょう。
また、おかゆに混ぜるとき以外は、とろみをつけたほうが食べやすいので、水溶き片栗粉などでとろみをつけてあげるといいでしょう。
離乳食初期・ごっくん期の進め方の目安・スケジュール
離乳食を楽しく進めるためには。
ポイント
- 無理強いは絶対にしない。
- 食べる量は気にしない。
- (※ この時期の一番の目的は口を上手に動かす練習をすることです。)
- 進むペースは個人差があるので、その子のペースで焦らないでOK。
- お手本はパパやママなど家族。美味しそうに食事をしている姿を見せることで赤ちゃんも興味が出ます。
そろそろ離乳食中期・もぐもぐ期(2回食)へステップアップ
- 生後7ヶ月〜8ヶ月頃
- なめらかなトロトロ状の離乳食を上手にゴックンと飲み込める
- 主食のおかゆの他に、野菜類、たんぱく質源の豆腐など3種類の食材が食べられる
- 1日1回の離乳食を喜んで食べている
ゴックンに慣れてきて、3種類の食材に慣れてきたら、離乳食中期・もぐもぐ期(2回食)へステップアップしましょう。